2012年02月08日

「天地を喰らう」から学ぶ 可能性を追求すること

「天地を喰らう」から学ぶ 可能性を追求すること

「天地を喰らう」から学ぶ 可能性を追求すること



「天地を喰らう」
「本宮ひろ志」作の同名マンガをゲーム化したものです。
とはいっても、まったく同じもので、
アーケード・セガサターンでアクションゲームが出ておりまして、
そちらと混同する方もいらっしゃるかとは思いますが、
(私も、アーケードの初代が好きでして、よくやってました)
今回、とりあげますのは、ファミコン版RPGです。

「天地を喰らう」から学ぶ 可能性を追求すること



カプコンと言えば、
「ソンソン」「魔界村」「ストリートファイター」でおなじみ、
アクションゲームメーカーかと思われがちですが、
実は、RPGも面白いものをつくっているんですよね。

特に、この「天地を喰らう」と「スウィートホーム」の二作品は、
歴史に名を残すレベルの名作RPGだと、私は思っています。

なぜか。それは「独特のアレンジ」による
「おもしろさの追求」にあるからです。

原作とは多少変えてもいいから、
より面白いものをつくる、という発想。
それがあるからこそ、いいものができる。

・・・と、まあべた褒めしましたが、
実際によくできたRPGです。

「天地を喰らう」から学ぶ 可能性を追求すること



特に、音楽が絶品です!!
すべていいのですが、戦闘音楽がおススメ。
普通に出てくる敵武将戦の音楽が最高で
ものすごくテンションがあがります!!

さて、ゲーム自体の説明にうつりますが、
一般的なRPGと同じく、経験値やお金があります。
HPやMPの代わりに、兵士数と策略ポイントがあります。
特殊なところとしては「兵糧」というものがありまして、
兵士を食べさせていかないと、歩いているだけで
兵士数が減っていくことになります。

「天地を喰らう」から学ぶ 可能性を追求すること



武将の強さが、そのまま闘いの際に影響するけれども、
兵士数によって、その攻撃力とかが変わるのは
非常におもしろい、というかよくできたシステムだと思います。
一般的なRPGでは、死にそうになっていても攻撃力が同じだったりしますが、
兵士数が少なくなれば攻撃力も低くなるのは当然であって、
そうしたことをこの当時から取り入れていたのはすごいところですね。

「天地を喰らう」から学ぶ 可能性を追求すること



計略も、誰を軍師にするのかによって、
策略のポイント(他のゲームでいうMP)も変わってくるし、
使える策略も変わるので、これまた重要なんですよね。

「天地を喰らう」から学ぶ 可能性を追求すること


※ 個人的には「リジュ」とか好きですね。

特に、素人考えだと、「諸葛亮孔明」がメンバーに加入すると、
もうずっと「諸葛亮」を軍師にしてしまいがちですが、
他の計略、たとえば「暗殺」だとかは、
諸葛亮は使えなかったりします。
また、闘いの最中には、「知力」が、計略の成否を分けるのですが、
「軍師」にしてしまうと、6人以上メンバーがいる時には
戦闘に参加できなくなってしまうので、
「諸葛亮」に計略を使わせたいのであれば、
あえて軍師にしない、ということも必要なるわけです。
そういったところを意識して変えていくことが必要になるんですよね。

「天地を喰らう」から学ぶ 可能性を追求すること



また、ほかのRPGなどでよくありますが、
「レベルがあがってくると、魔法を使わず、
ひたすらに殴るだけ」になるゲームが多い中、
このゲームは一撃死となる「暗殺」や
直接攻撃すべて無効となる「げきめん」などがあるため、
後半になっても「策略」が非常に重要で、
意識して使うことになります。

「天地を喰らう」から学ぶ 可能性を追求すること



また、レベルが上がるのは、「五虎将軍」のみなので、
基本的にメンバーの底上げをするためには、
「敵将」をとらえて、登用する必要があります。
当然、はじめは雑魚武将ばかり出てくるわけですが、
それでも「兵士数」が決まっているため、
「数合わせ」のためでも、盾代わりになる武将を入れたり、
「強い」のに、兵士数が不足しているから入れられなかったりと、
そのあたりも、いろんなプレイの仕方があり、
ゲームとしての幅をもたせることにつながっています。

「天地を喰らう」から学ぶ 可能性を追求すること



戦闘中の体力ゲージ。
はじめはピンク色で、それがオレンジに変わってと、
色合いによって、1メモリあたりの単位を大きくしています。
要は、見た目でどのくらいの兵士数なのかが
戦闘中にわかるようにしてあるんですよね。
細かいところですが、しっかりしています。

「天地を喰らう」から学ぶ 可能性を追求すること



さらにシステム面では、戦闘で「そうこうげき」
というのがあるのは便利ですね。
特に後半の、こういう細かいところでのシステムまわりが
名作はしっかりしているんですよね。

また、敵の兵士数(HP)や強さがわかるRPGというのもめずらしいですよね。
それによって、戦術を立ててプレイできるのは大きい。
弱いところから叩いていくとか、いろいろと考えられるわけです。

「天地を喰らう」から学ぶ 可能性を追求すること



まあ、そんなこんなで、プレイを開始するわけです。
演出面でも、当時のファミコンとしては、
こうして「画像」が出るのはうれしい演出ですよね。

「天地を喰らう」から学ぶ 可能性を追求すること



また、武将の漢字も、きちんと表記されているところとか。
当たり前のようでも、こうしたところがしっかりしていると
非常にやる気が出るものです。


で、ここからが「天地を喰らう」をプレイしていて、
一番すごいな、と思ったところであり、
「学んだ」というポイントになりますが、
当時の「認識」「常識」を覆すことをやっています。
ゲームの「可能性を追求した結果」だなと思います。

「天地を喰らう」から学ぶ 可能性を追求すること



たとえば、「袁術」を倒した際に、「逃がす」かどうか、
「逃がさない」を選んでも、「た・たのむ見逃してくれ!!」
というのが、「いいえ」にしても繰り返されるわけで。

まさか4回「いいえ」を繰り返すと「斬首」できるとか、
当時の発想の外をいってましたね。

当時、ゲームと言えば、同じコマンドを二回やって
変わらなければもう変わらない、と思っていたので、
こうした変化がすごく自分の中で「おおっ!!」と思ったものです。

特に、このゲーム最大の山場である
「諸葛亮孔明」を味方につけるのに、
説得の方法がわからなかったんですよね。

「天地を喰らう」から学ぶ 可能性を追求すること



三国志といえば、自分も好きで
マンガや小説でも読んでいたので、
「三顧の礼」だとかは知っているわけです。
となると、ゲーム中でも「劉備本人が説得に行かなくちゃいけない」とか、
「三回話しかければいいんじゃないのか」とか、
そういったことをいろいろと試してみるものの、うまくいかない。

「天地を喰らう」から学ぶ 可能性を追求すること



で、原作だとある話として、
やっと出会えた諸葛亮孔明に対して、
「眠っている」のを、起きるまで待とう、と劉備がする。
「三顧の礼」の話の中でも、有名な逸話なのですが、
これをゲーム内で実現させているんですよね。

「天地を喰らう」から学ぶ 可能性を追求すること



でも、眠っているのを、起きるまで待つなんて、
普通にゲーム画面を放置していても変わらず。
どうしたものかと思っていたら・・・

「コウメイがねています。
おこしますか」

「天地を喰らう」から学ぶ 可能性を追求すること



ここで、「いいえ」を選んだ後に、
「カーソル」が出ているのを無視して
「ボタンを押さずに待つ」ということが必要になるのです。


「わかるかー!!!」(爆)

当時の私は、これが解けなくて、
結局、攻略本が出るまで先にすすめなかったものでした。



でも、これが「ノーヒント」というわけでもないんですよね。

実は、ゲーム中にきちんとヒントがあるんですよね。
ホウトウの庵を訪ねるといる変なおじさん。
普通にプレイしている分には単なるアホキャラなのかと思いますが、
実はこのキャラが、そのヒントとなっています。

このキャラとのやりとりの中で、
「10回クイズ」をやるくだりがあります。

「天地を喰らう」から学ぶ 可能性を追求すること



普通にゲームをプレイしていたら
「はいはい、言ったことにしてボタン押すよ」
となるわけです。
ところが、ボタンを押すと、
「そうではありません
ほんとうにいってください」
というメッセージとともに「カーソルが止まる」んですよね。

「天地を喰らう」から学ぶ 可能性を追求すること



つまり、「放置しておく」ことで「進む可能性」を、
ここで示唆してくれているんです!!

これ、当時は気がつきませんでしたが、
大人になって、改めてプレイしていて初めて気がつきました。



そうかー、そうだったんだな・・・と。

ゲームをプレイしていて、そうした「可能性」を
いろいろと追及していたゲームといえば、
この「天地を喰らう」と「たけしの挑戦状」の二作品が、
私の中では「二大チャレンジゲーム」だと思っておりまして。

今回は、そんな「チャレンジゲーム」
「天地を喰らう」から学ぶ 「可能性を追求すること」
として紹介させていただきました。

機能やシステム面ではなく、
「やり方を工夫」することでいくらでもまだ
おもしろさを追求できるんだってこと。

何度やっても、そのすごさに感服いたします。

そんな視点で、またみなさんもやりなおしてみてくださいませ。

「天地を喰らう」から学ぶ 可能性を追求すること


※ 最後は、呂布の最期でしめておきます。


おまけ。

私の好きな、このゲームの音楽を堪能する、
ということで、二曲ご紹介させていただきます。

中ボス戦の音楽


ラスボス戦の音楽




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